第12章 運命の天秤
卍 卍 卍
「ちょっと待ってくださいよ!!」
『!?』
感傷に浸っていると、突然聞こえた声にリツカはハッとして顔を上げる。
「場地君とリッカ君はマイキー君たちと東卍を作ったメンバーなんスよね!?なんで裏切れるんすか!」
『.....』
「東卍の創設メンバーだから東卍を裏切れない?」
フッ
面白可笑しそうに笑った場地は一虎に視線を向けた。
「冗談言うなよ。ソイツも創設メンバーだぜ?」
「!?」
タケミチは場地から告げられた衝撃な事実に思わず一虎へと視線を向ける。
一虎は何も言わずニッコリと笑うと耳につけた鈴が何かの暗示をするようにリンと鳴った。
「(あの写真の7人目一虎君だったんだ!)」
「一虎は東卍を恨んでる。忘れもしねぇ。2003年中一の夏。俺たちははしゃいでた。」
『夏真っ只中なのに少し肌寒い日だった。』