第12章 運命の天秤
卍 卍 卍
「隊長?どうしたんスか?こんなところに呼び出して。」
「そうですよ。もう12時回ってるんですよ。」
急に〇〇近くの神社に集合と呼び出された海國と海寿は少し眠たそうに欠伸をする。
どうやら寝ていたのだろう、彼らの姿はパジャマ姿だった。
『ごめんな。急に呼び出して。』
「いやまぁいいんすけどね。」
「で。どうしました?これから夜の散歩.....なわけないですよね。その顔」
そう言った2人の前には目をギラつかせ、嫌な笑みを浮かべるリツカが立っていた。
長年一緒に居た2人にはわかる。これは正気じゃない時の笑みだと。
『オマエらに伝えたいことがあるんだ。』
「「伝えたいこと?」」
『そう。オレ、芭流覇羅に行くわ。』
「「は!?」」
「え、は?な、な、え?、何言ってんすか隊長」
「冗談ですよね?流石に笑えませんよ。 リツさん」
『笑えなくていいよ。本気だから。』
嘘だろと2人は顔を見合わせる。
いくら問いただしても、何も教えてくれないリツカに2人は段々と焦りを覚える。
『オレさずっと東卍に飽き飽きしてたんだ。不良の道?無敵のマイキー?くだらない。オレが東卍に留まってたのは一虎が帰ってくる場所を作るためだ。それ以上でもそれ以下でもない。』
「一虎?」
『でも一虎は東卍には戻らないって言ってる。ならオレがここにいる意味ねぇよなぁ?一虎は芭流覇羅を選んだ。だからオレは芭流覇羅に行く』
「なっ!!そんなの納得できません!」
「そうッスよ!」
『納得できなくていいよ。じゃそういうことだから。死んでね?』
そう言ったリツカは未だに混乱すると海國に向かって、鋭い蹴りを入れた後、海寿には拳を振りかざした。
「「ッ!?」」