第3章 タイムリープと決意
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「タイムリープ。この能力について僕なりの見解がある。」
そう言いながら、部屋にリツカとタケミチを招き入れたナオトは2人を前に立つと説明を始める。
「まず、君たちは現在の2017年7月4日から2005年の7月4日にジャンプした。
つまり12年前の同じ日に戻ることが出来る。
それが君達の能力だと思われます。」
『...必ずしも12年前の今日なの?』
「まだ回数を重ねていない分なんとも言えませんが、おそらくはそうでしょう。」
「へぇ〜」
「そこで義姉さん達にはこれから警察が集めた【東京卍會】に関する情報を全て覚えてもらいます。」
『え...これ全部?』
真っ黒な笑みを浮かべながら、山積みになった資料集とノートパソコンをポンポンと叩くナオトに2人の顔が一瞬にして引き攣る。
「はい。そこで2人には最低でも2日...この部屋で過ごしてもらいます。その間仕事も全て休んでください。」
「2日も!?」
『ナオト...流石にそれは...』
「東京卍會の情報は膨大な量があるので要点だけ抑えるだけですが、それでもかなりの量があります。本来なら2日では足りないくらいなんです!」
有無を言わせないナオトの圧に2人は気圧され、わかったと頷く。
『....でもさ私潜入してたし東京卍會のことならそれなりに知ってるよ?』
キョトンとしながら答えると、ナオトは呆れた様子で重いため息を付いた。
「たしかにそうですが.....未来が変わった今義姉さんが持っている情報がどこまであっているか分からないでしょう。」
『ゔ....いや、でも根本的なところは変わらないと思うし...』
「変わってないとも限らない。警察が握っている情報と義姉さんの持っている情報のすり合わせは絶対に必要です。
とにかく、2日でも足りないぐらいです!2人とも早く職場に電話をしてください!!」
『「は、はい〜!」』
ナオトの怒号に2人はすぐに職場に電話する。
リツカふなんとか数日の休みをもぎる採ることが出来た。
しかし、タケミチに至ってはなかなか休みが取れなかったらしく2日が限度ということらしい。
ならば、2人とも2日で東京卍會の情報を詰め込めるところまで詰め込めと要求され、あれからリツカもタケミチもナオトもまともに寝ていない。