第9章 8・3抗争
『カハッ!!』
「ヒヒ」
『!』
息も詰まるような衝撃に悶絶していると半間が刺され、今も串刺しにされたままのリツカの腕を踏み付けると体重を掛ける。
『あああぁぁぁっ!!!』
「ばは!東卍のリッカ。つーかまえた♡」
『っ.....半間っ。離せ!クソが!テメェに構ってる余裕ねぇんだよ!』
腕に耐え難い激痛が走る中、リツカは負けじと半間の足を掴むとこれでもかと睨みつけた。
「ばは!いーね。腕1本持ってかれたのにその強気な態度。アイツらが気に入るもの分かるわ。確かにこれはそそる。」
『アイツら.....?』
「こっちの話♡それよりちょっとお話しよーぜ。」
『アンタと話すことなんてない。』
押し倒されいる状態にも関わらずリツカはギャンっ!と半間に吠える。
「んなつれないこと言うなよ。この前のまだ気にしてんのか?」
『別に。」
「ばは!その割には手ぇ震えてんぞ。」
『それよりそこ退けよ。』
「焦んなって。そんなにドラケンのことが気になるのか?」
『当たり前でしょ。仲間なんだから。』
「仲間思いなところもそそるな♡流石、"天使サマ"だ。」
『っ!?何でそれを....』
「知ってるかって?なんでだろうな?知りたい?」
『茶化すな。応えろ!何でオマエが知ってる!』
私をそう呼ぶのは未来から来たタケミチ以外にこの世界で私の正体を知っている人だけ。
そう、私が女だと知る人物.....
私をそう呼ぶのは
─── 一虎と稀咲だけだ....