第9章 8・3抗争
「オイ!!アオバ!!」
『キヨマサ─────っ!!!??』
「死ね!!!」
『ッ!!』
あまりにも突然の事だった。
憎しみの籠った声が聞こえ、リツカの華奢な身体が蹴り飛ばされる
そして倒れたリツカに馬乗りになると赤い鮮血の着いた小刀を振り下ろした。
────── グサッッッ!!
『いっ!!!』
「!?」
左腕で自身をガードすると、腕の1本使え無くなるを覚悟して凶刀を受け止めた。
ブツンッ!!と肉が避ける音がして刃が貫通すると、キヨマサはトドメと言わんばかりに小刀を捻る。
『あ゙あ゙あ゙あ゙!!』
「クソッ!!大人しく死んどけや!!」
ググッ!!と小刀に体重が掛けられ、左腕を貫通した切っ先が刻一刻と首に迫る。
『(このままじゃっ.....)』
殺されるっ!そう思った時だった。
キヨマサの身体が何者かによって蹴り飛ばされる。
「ぐあっ!?」
「ダリィ。おいキヨマサァ.....ソイツには手ぇ出すなって言われてんだろ。ダリィことすんなよ。」
「半間.....」
突然現れた半間にキヨマサは怯えをなして尻もちを着く。
「今回の目的はドラケン潰し。コイツを殺すのは目的じゃねえんだよ。この事アイツに報告してもいーんだぞ?」
「.....悪かった.....頼むからそれだけはやめてくれ」
「なら、さっさと散れ。」
半間の言葉に恐れを為したキヨマサはその場から逃げ出した。
「クソッ!!」
『待て!!』
痛む腕を押さえつけながらリツカは逃げていくキヨマサの後を追う為に走り出すと、逃がさないと言わんばかりに半間がリツカの腕を掴むと華奢な身体を遠くに投げ飛ばした。
「遊ぼーぜ!リッカ!!」
『っ.....』
投げ飛ばされたリツカは急なことに受身を取れず背中を思いっきり地面に叩きつけられた。
─────ドサッ....