第9章 8・3抗争
「ったく。こんな大事にしやがって。内輪モメは気乗りしなかったけどよぉ」
「メビウス相手から思っいっきり暴れられんじゃねーかよ!!」
「結果今日が決戦になっただけの話」
無数のライトが消え、大勢の東卍がこちらに集まってくる。
「オマエら....」
「東京卍會勢揃いだバカヤロウ」
「どいつから死にてぇ!?」
「ペー!テメェはまず殺す!!」
「くっ」
目の前に集まった東卍の全勢力を目の前にぺーやんはたじろぐと数歩後ろに後退する。
しかし、それを阻むように半間は後頭部を抑えつけると嬉しそうに笑った。
「愉しくなってきたじゃんかよ。」
「(ヤベェ.....もう何人いるかもわかんねぇぞ!)」
『(マズイな.....抗争が始まれば私は自由に動けない。ドラケンを守らないと行けないのにっ.....)』
「祭りの日に大乱闘.....」
ドラケンはニヤリと笑いながら立ち上がる。
その体は遠くから見てもわかるほどフラ着いている。
応急処置はしてるものの、恐らく頭を殴られた事により身体に力が入らないのだろう。
『ドラケン.....』
「リッカ。オマエは前に出すぎんなよ。」
不安そうに顔を歪めるリツカの頭にポンと手を置き、マイキーの隣に立つ。
「血が踊るじゃねぇかよ。なぁ!?マイキー」
「ハハ!そーだな。ケンチン。」
マイキーは自分の後ろに歩み寄ってくる仲間たちの気配を感じながら、叫ぶ。
「行くぞ!!オラぁあ!!」
「やっちまえ!!ヒヒ!」
両チームが開始の合図と共に一斉に走り出すと、抗争を始めた。
怒号と雨音が響く中
リツカの脳内で運命の歯車がズレる音をしっかりと聞いた気がした。