第9章 8・3抗争
にっこりと微笑むマイキーが立っていた。
しかし、その目は笑っておらず、何なら黒いオーラすら出ていた。
『ヒィッ』
「俺をほっといて、他の奴と遊んでるっていい度胸してんじゃんリア」
『え、あーあーいやあ....』
マズイ....非常にマズイ!!
完全に怒ってらっしゃる!
ダラダラと冷や汗が流れ必死に弁明しようと言葉を探すが焦りから上手く口にできない。
それにさらに機嫌の悪くなったマイキーは目の前の2人を冷たい目で牽制した。
「リアはオレのなんだけど。何勝手に喋ってるの。」ムスー
「あ、そのスイマセン💦総長」
「ただ俺たち、隊長に最近総長とどうなのか聞いてただけなんスよ!だから何にもないっす!」
『ちょっ!オマエら!』
次々と暴露されていく秘密にさすがのリツカも焦る。
しかし、海國たちだって自分の命は大事だ。
さすがにまだ死にたくはない。
「ふーん。」
『ちょっと来い!!』
がシッ!!とリツカは2人の手を掴むとグイッと引っ張ってマイキーから少し離れる。
その後ろでマイキーが冷たい目をしているなんて露知らずに。
『何暴露してんの!!((ボソッ…』
「だってまだ俺たち死にたくないっすもん。」
『だからって!!』
「それにお祭りに2人で来たんですよね?((ボソッ…」
『うん。』
「そのたい焼き2人で食べさせあいっこしてましたよね?((ボソッ…」
『う、うん。(見てたのか。)』
「そして総長から手を舐められてましたよね?((ボソッ…」
『ゔ.....』
「ほらー!リツさんと総長付き合ってるんじゃないですか!((ボソッ…」
『だから付き合ってないって!!』
「ならさっさと付き合って、早くネタ寄越しやがれください!((ボソッ…」
『お前らなぁ!』
「なぁ。もういい?」
攻防戦と続けていると、それに割って入るようにマイキーは唇を切り、リツカの腕を引く。
すると、リツカの身体がマイキーの腕の中に収まった。
「また俺をほっとくとかいい度胸じゃん、リア。そんなにお仕置きされたいの♡?」
『え!あ.....』
リツカだけに聞こえる声でマイキーはそう呟くとリツカは顔を真っ赤にして俯いた。