第2章 目を覚ましたら過去だった....
卍 卍 卍
「よぉし、リッカが泣き止んだ事だし。ほら、帰るぞ〜。お前ら。」
暫くして、ようやく泣き止んだリツカを確認するとドラケンの言葉と共に、その場の全員が蜘蛛の子を散らすように帰っていく。
「なぁ、今日って何日だっけ?」
「急にどうした?三ツ谷。」
「いや、スーパーの安売りあるんだけどさ、いつだっけって思って。なぁ、リッカ。今日何日?」
『あ、えっとちょっと待って』
リツカが少し赤くなった目を擦りながら、ポケットからガラケーを取りだし日にちを確認する。
『えっと今日は...7月...4日?』
そこまで言うとリツカの動きが止まる。
ああ、そうか思い出した。
私、敵対してるチームに捕まってリンチされてた所をマイキーに助けてもらったんだっけ。
そうだ。確か、この頃からだ...
マイキーに対する恋愛感情がはっきりし始めたの。
でも、当時の私はそれに心がついて行かなくて、この関係が壊れるのが怖くて...逃げた。
行くなと引き止めるマイキーも、最後まで放心状態だった三ツ谷も、怒る場地も、泣く千冬と八戒も、ほくそ笑む稀咲も全部全部置いて逃げた。
でもずっと心残りで堕ちてしまった彼を助けたいという身勝手な気持ちで戻ってきて...
でも上手くいかなくて結果裏切った...
何一つ上手く行かなくて、いつも彼らを傷付けて。
大切なものを失ってばかりの人生だった。
もしこれが走馬灯と言うやつなのならば...
神様はきっと私に罪と向き合えそう言いたいのだろう。
『神様も...残酷だよな...最期くらい良い夢見せてくれたっていいのに。』
リツカはどこか寂しそうな声で呟く。