• テキストサイズ

さよならマイヒーロー【東リべ】

第8章 喧嘩とすれ違う思い


「マイキー!!」


「何?」


「何じゃないよ!なんでリツ兄にあんな態度とったの!リツ兄帰っちゃったじゃん!」


「は?俺のせい?アイツ用事あるとか言ってたじゃん。だから帰ったんじゃねーの?」


「そんなわけないじゃん!!リツ兄は────」


「エマさっきからうるさい。」


心做しか機嫌の悪いマイキーはパクリと呑気にどら焼きを頬張る。


「.....マイキー、今すぐ謝ってこい。」


「は?なんで?俺悪くねぇーし。」


「オマエ、リッカが声掛けてきたの気づいてただろ。」


「......だってアイツ.....俺の事大っ嫌いって....」


「アイツがお前のことを本気で嫌うと思うか?」


「.....」


「.....リッカとお前が喧嘩してるのは知ってる。つか半分俺らのせいだしな。でも、アイツが傷つく事言ったり、態度取って、泣かせて、十中八九お前が悪い。」


「は?何、アイツ泣いてたの?」


マイキーの顔に焦りの表情が浮かぶ。
焦るぐらいならあんな態度取るなよ。とどこか呆れながら話を続けた。


「タケミっちの見舞いに行く時にな。アイツは泣いてないって言い張ってたけど、肌が白いからすぐわかった。目の周りが赤かったんだよ。」


「......」


「アイツは物分りが良い分、なんでも自分の中で片付けちまうとこがある。このままじゃアイツ本当に東卍から抜けるぞ。」


「.....そんなの絶っ対ぇ認めねぇ。」


「もう、お前に守らせてくれねぇかもな。」


「何それ。俺以外の奴に守られるとか絶っ対ぇ認めねぇ。」


「もう、お前と一緒にいてくれないかもな。」


「そんなの絶っ対ぇヤダ。アイツは俺のだし、俺以外の奴と一緒にいるのも許さねぇ。」


「マジでオマエのこと嫌いになるかもな。」


「そんなの絶っ対ぇヤダ!アイツには嫌われなくねぇ....あいつには俺以外いらない。俺だけでいい.....俺無しじゃ生きて行けなくなって欲しい。」



「オマエ、ちょっと怖ぇぞ?」


「リアはオレのだもん。」


ドラケンははぁ〜と息吐くと、不安そうに顔を歪めるマイキーを見据える。
/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp