第8章 喧嘩とすれ違う思い
『.....東卍の意志にそぐわない奴は要らないんでしょ。ならオレはマイキーのモノじゃない。』
リツカはそういうと指輪を外しマイキーに投げ渡す。
渡されたものをマイキーはキャッチすると、それを見て目を見開いた。
「(ちょ、リッちゃん!それトリガー!!)」
「!」
『ほら....これでもう、オレはマイキーのモノじゃない。もう守ってくれなくていいから。てか、今のマイキーなんて大っっっ嫌い!!顔も見たくない!』
「(あのリッちゃんがガチキレしてる....)」
「....あっそ。俺だってオマエのこと嫌いだし。オマエがどんなに危なくなっても二度と助けねぇから。これからは1人で何とかしろ。はーあ、メンドくせェのが居なくなって清々した。」
『っ....』
「おい!マイキー!!」
売り言葉に買い言葉だとは分かってる。
でもリツカは一瞬傷ついたような表情を浮かべると唇を噛み締め、俯く。
しかしマイキーはそれが視界に入っていないのか、謝る気配はない。
『....いいよ。別に自分の身は自分で守れるし。マイキーに守ってもらうほどオレ弱くねぇし。』
「あっそ。」
マイキーはとどめを刺すように冷たく言い放つ。
するとリツカの隣いたドラケンが声を荒らげた。
「いい加減にしろ!マイキー!!」
「あ?」
「テメェさっきから聞いてりゃ、勝手なことばっかり言いやがって!少しはリッカの気持ち考えろ!」
『ドラケン.....いいって!オレは大丈夫だから.....』
「は?んなモン知らねぇーよ。てか退けよデクノボー。通れねぇよ。」
「あ?テメェが退けよ。チビ。」
「ちょっ、ちょっと待ってくださいよ!2人とも!」
「「あ?」」
流石にこの状況は不味いと判断したタケミチが止めに入る。
するとそれ見たアッ君たちは
「アイツ、止めに入ったぞ!」
「死にてぇのか!?」
「せっかく助かったのに....」
と、顔を青くして見守る。
「何があったか知らないっスけど喧嘩はダメっスよ!2人とも落ち着いてくださいよ!」
するとドラケンがタケミチの胸ぐらを掴み引き寄せる。
「おい!お前何様?」
「(怖ぇ....無理だ。この2人の喧嘩を止めるなんて)」
『ちょ!ドラケン!(怖っ。顔が般若....)』