第8章 喧嘩とすれ違う思い
メビウスとの抗争を止められなかった以上
恐らく12年前と同じく内部抗争は起きだろう。
そしてそこでドラケンは殺される。
私が抗争の波に巻き込まれドラケンの側を離れたその一瞬の隙を狙われた。
なら、それを阻止するためにタケミチが言った通り、私がドラケンの側を離れなければいい。
いつまでもうじうじしてちゃダメだ。
2人の喧嘩をきっかけにこれを好機と言わんばかりに裏切り者が行動を始めている。
やれることをやろう!
リツカは心の中で自分に喝を入れるとできるだけ明るい声でドラケンの誘いに答える。
『うん!お菓子作ってから行く!』
「じゃあタケミっち家に集合な。」
『了解!』
リツカは窓辺から飛び降りると前タケミチや東卍メンバーから好評だったミニフルーツタルトを作るため部屋を出るのだった。