第7章 分かたれる道
ドラケンの焦ったような声に振り向いたマイキーの目の前には、突き飛ばされたパーちんと赤い特服をさらに赤黒く染め上げ倒れる長内の姿が目に入った。
その背にはナイフが刺さっており、ドラケンの言動からパーちんが長内を指したのだと理解するのに時間は要らなかった。
「パー....オマエ.....っ」
マイキーの声が震える。
「パーちん....?ナイフなんてどっから....?」
「え....?刺した!?」
「長内!!!長内!!!」
「長内くん!?」
「嘘だろ!?刺しやがったぞ!アイツ!」
『〜っ!クソ!(盲点だったっ....まさかパーが長内を刺すなんてっ!)』
マイキーの手を振り払うと、リツカはメディカルポーチを開きながら長内に駆け寄る。
『ドラケン!そこ変わって!!』
反応のない長内を揺するドラケンと場所を変わるとリツカは長内のナイフが抜けないように固定しながら、止血を始める。
その間にも刻一刻とパトカーが迫る音が聞こえる。
「逃げるぞ!パー!!」
「ゴメン.....マイキー」
その言葉にマイキーはまさかと息を飲む。
「ぺーやん。参番隊を頼む。俺、自首する。」
そう言ったパーちんの瞳には涙が溜まっており、自首を決意した表情を浮かべていた。
「ふざけんな!!」
しかし、マイキーはその決断を理解できないのか、声を荒らげる。
「ボーッとしてんじゃねえ!!マイキー!」
ドラケンは走り出すとマイキーを抱え、ぺーやんを引っ張る。
「パー!!一緒に来い!」
「みんな捕まっちまうぞ!!」
「パー!!!」
ドラケンに連れられマイキーの姿が見えなくなる。