第2章 目を覚ましたら過去だった....
ん?ちょっと待って?大軍!?((( ;゚Д゚))エッ!?
ガバッ!と起き上がった少年は辺りを見回す。
周りには伸びている男子たちとバットを持ってこちらに殺気を向ける男たちがこちらを見ていた。
辺りに血が飛び散ている。
少年の顔にも服にも身が付着しており、所々真っ赤に染め上げられている。
一体何をしたらここまで血まみれになれるのだろう。
『は?どゆこと??』
「あ?目ェ覚めたみてぇだな。大丈夫か?」
『ドラケン?(なんで生きて...)』
「おう。他に誰がいんだよ。」
『え?何で?』
「何でって....お前ホントどうした?
────ってリッカ!後ろ!」
飲み込めない状況にポカンとしていると、背後を敵に背後を取られてしまったのかドラケンが焦った様子でこちらに駆けつけようとする。
「死ねやあぁぁ!!リッカ!!」
『リッカ....』
リッカ....そうだ。
私は不良の間でそう呼ばれていた。
でも、12年後私がかつての"東京卍會特攻隊長リッカ"だと知ってる人はいないはずだ。
それこそ、東卍メンバーや抗争をしたチームしか。
知っていたとしてもタケミチぐらいでタケミチは私が女と分かってからはリッちゃんと呼んでいる。
ならなぜ見覚えのない他人がこの通り名を知っているのだろう。
しかし、今は考えている暇はない。
バッドは刻一刻と迫っている。
やばいよどうしよう、喧嘩なんてここ数年やってないよおぉ((((;°Д°))))
やばいこれは受けるしかない。と襲ってくるであろう痛みに覚悟して目を瞑る。
しかし、
「ぐあぁぁっ!」
と、男の苦しむような声が響く。
一体何が起きたのだろうと恐る恐る目を開くと、目の前にピンクゴールドの髪がなびいていた。
『マイキー...』
なぜ?なぜここにいるの?何で裏切った私を助けるの?と疑問が頭を駆け巡る。
「リア。無事か?悪ぃ。助けに来るの遅くなった。それアイツらにやられたのか?」
『いっ!』
マイキーはどこか悲しそうな目をすると、少年の小さな唇をなぞる。
その瞬間痛みが走り、マイキーの手を見ると血が付着していた。
『血出てる....』
そう呟くとマイキーは冷たい目で残りの男達を睨みつけた。