第7章 分かたれる道
「お前も知ってんだろ。リアはこういう事に関しては勘がいい。」
「そんなことケンチンに言われなくても俺が1番知ってんだけど。」
「だから、そのリッカやリッカが信頼してるタケミっちまでもここまで言うんだ。少し調べるくらいいだろ。って言ってんだよ。」
「それが楯突いてるって言ってんだよ。」
「あ?意味わかんねえんだよ。」
『ちょ、2人とも......』
バチバチと2人の間に火花が散り始め、リツカが焦ったように止めに入る。
「あーわかった。テメェがそのつもりなら....」
ドラケンはそう言うとリツカの首に手を回し、タケミチを指さした。
「俺とタケミッチ、そしてリッカだけでこの件調べるわ。」
「は?リアもタケミっちも俺のなんだけど。勝手なことすんな。」
ギロリとマイキーがドラケンを睨みつけた瞬間
「内輪モメしてるとこ悪ぃーんだけどさぁ。
"メビウス""メビウス"ってよォ。うちの名前連呼すんのやめてくんね?」
バーゲンセールかよ。と言いながら、見覚えのない赤い特服を着た1人の男が入ってくる。
「中坊どもがよー」
『......?』
「テメェは!!」
男を見たパーちんの顔が一瞬にして憎しみを孕んだ表情へと変わる。
「長内!」
「騒ぐなチ⚫カス」
「長内?ってまさか?」
『あれがメビウス 8代目総長 長内 信高....』
「(え!?)」
12年後とあまりにも違いすぎるその容姿にタケミチは驚愕の表情を浮かべる。
「.....テメェェ」
「君ぃ、2コ上なんだからよ。手前様って言えよ。」
髪を整えていた櫛でビッとパーちんを煽るように刺す。
その行動と言動にパーちんは怒りで目を血走らせると、拳振り上げ長内へと向かっていた。
「オラァァ!!」
しかし、繰り出したパンチは長内にいとも簡単に避けられてしまうと、反撃のパンチを顔面に食らいパーチンは吹き飛んでしまった。