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さよならマイヒーロー【東リべ】

第7章 分かたれる道



「ドラケン君ってすげーな。毎日あんな人のサポートしてんだもんな。」


『ドラケンは兄貴肌だもんね。私もよく面倒見てもらってたし。』


「でも、もしブチ切れたら.....」


『そういえば.....ドラケンが本気で怒ったところ見たことないな....』


「余計に怖いね。」


『うん。そうだね。』


少し微妙な雰囲気になりながらも、2人はドラケンに見つからないように歩いていくと、総合病院と書かれた病院の前でドラケンが立ち止まった。


「マイキー着いたぞ。」


「ん?ここになんの用なん?」


「ちょっとな.....」


ドラケンは意味深にそう呟くとガラス張りの病床に横たわる1人の少女の部屋と向かった。


少女の顔は痛々しく腫れ上がっており、様々な管が繋がれ、無機質な機械音が響いていた。


「誰?」


「パーのダチの彼女だ。」


「(メビウスと抗争の原因。)」


『(あんな女の子が.....)』


「頭7針縫って、歯ァ折れて、左目網膜剥離、体中打撲で肋骨折れて5日間。意識戻ってねーって。」


「(ひでぇ。)」


『アイツら女相手にここまでやるのかよっ....』


リツカは血が滲むほど唇を噛み締めると拳を握りしめる。


「何しに来たんだお前ら!!」


突然静かな廊下に年配の男の怒号が響く。
2人と影に隠れていたタケミチとリツカが声の方向に視線を向けると、顔を真っ赤にした怒り顔の男と酷く憔悴した女性が立っていた。


「のうのうの顔出しに来やがって!!帰れ!!」


「お父さん。」


ドラケンは二人を見て頭を深々と下げると父親はさらに声を荒らげる。


「なんのつもりだ!?お前らゴミのせいで娘は死ぬところだったんだ!!」


「頭なんか下げんなよ。ケンチン。
俺ら悪くねーし。つか何八つ当たりしてんのオッサン。」


「〜〜っ!!この虫けらが!!夜中に騒音撒き散らすだけで貴様らは既に社会のゴミなんだ!!」


「は?」


マイキーの顔が険しくなる。


「やめてください。お父さん。」


「散々人に迷惑かけて傷つけて、いい大人になってからヤンチャしてましたで済まされて溜まるか!!このクソガキ共が!!」


「誰に向かって口聞いてんの!」


我慢の限界に達したのかマイキーが反論しようとした瞬間
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