第1章 ※笑顔の裏側
だが一緒に寝ると言っても布団は二組である。
実のところ、清宮どころか杏寿郎でさえ子供の作り方を知らなかった。
杏寿郎は結婚をすれば子供は自然と出来るものだと把握していた為 詳しい事は抜きにただ漠然とした知識のみで清宮に求婚したのだ。
そして清宮も清宮で知識がなかった為、特に二組の布団を見て不安になる事も無く過ごしていた。
だが、今夜は少し違う。
杏「清宮さん。今夜は同じ布団で寝てくれ。」
「……………………え……?」
杏寿郎は清宮が固まりながら真っ赤になっていく様を少し楽しんでからぽんぽんと自身の布団を叩く。
杏「子作りの仕方を教わった。どうやらこのままでは俺達は永遠に子を生せない。」
「……一緒に寝ることに意味が…?」
杏「意味なら大いにある。女性の股には穴が空いているのだろう。そこへ男根を入れて子種を出せば子が出来る。」
「…………………………。」
自身の布団から立ち上がろうとしていた清宮はそれを聞くと腰を抜かしてぺたんと座り込んでしまった。
「……すみません。よく理解できませんでした。もう少し考えさせて下さい。」
杏「もう少しとはどのくらいだ。その間俺は部屋を出ていよう。」
清宮は少なくともニ、三日は心の準備に用意してもらいたいと思っていた為 杏寿郎の言葉に再び固まる。