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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第5章 Cause


『じゃあ、どう転ぼうが争うことに変わりはないわけだ』

「ああ。
パーが珍しく参ってんだ。何もしないわけにはいかねーよ」

『そうね。』












…いつやるか、何処でやるか、ねぇ、、、


あ、確かこの時期ってお祭りあったな











『神社のお祭りってもうすぐよね?
その日はどう?』

「武蔵祭りの日か。いいね。」

「じゃあ日程はそれで、場所は神社周辺の開けた場所…
裏の廃工場はどうだ?」

『うん、良いと思う。』

「伊織、最後に一個いい?」

『何?万次郎、』

「今回の抗争、東卍は苦戦すると思う?」

「…」

『…』











やっぱり万次郎は万次郎だ。

どれだけ譲れない喧嘩でも、どれだけ小さな喧嘩でも、必ず彼は私に聞いてくる。



仲間に及ぼす影響



いつも彼はそれを1番に考えてる












『…正直、苦戦はすると思う。
中高生はバリバリ成長期だから、ひとつの学年の違いは体格に大きく影響する。
実際このチームは2つ上。
東卍の幹部級も無傷では済まない。』

「…そっか」

「…マイキー」












万次郎はそう言うと、バイクに寄りかかって暗くなり始めた空を見上げる












『でも、東卍は負けないわ。
だって、万次郎とけんちゃんがいるんだもの。
それに、誰か怪我しても私が完璧に治してあげる!』


「ハハッ、そりゃそうだ、」

「…そうだな
ありがとう、伊織。
いつも伊織は俺に気合い入れてくれるね。」


『そう?私は事実言っただけだもん。
さ、サラシ巻くからここ抑えててね?』


「うん!」












私は万次郎のお腹にサラシを巻きつけ、彼の特攻服を羽織らせた。


風に靡くその黒い特攻服





ひとつも破れていないそれは、正に無敵の彼を体現しているようだった
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