第16章 Murderers
「うわぁぁぁ!!!」
「ん?なんだ?」
「?」
あのデカブツがいなくなったと思うと、今度は天竺の奴らの後ろの方から悲鳴が聞こえてきた
…なんかどんどん近づいてきてないか…?
「なんだ?どうした!?」
「バイクが突っ込んできたぁぁ!!」
「はぁ!?」
「あああああ"!!!」
「目黒の"ツインデビル"だぁぁ!!!」
「逃げろ!!轢き殺されるぞ!!」
「ぎゃぁぁあ!!死ぬ死ぬ死ぬ!!!」
え?え?…ええ!???
次から次へと…今度は何が来る!!?
ギャルギャルギャル…!!キキィッ!!!
「よう!壱番隊』
「…え?」
確かこの人って…ほとんど喋ったことないけど…
4番隊の河田ナホヤくん…だったっけ?
集団の中にバイクで突っ込むとか…めちゃくちゃすぎ…
現在進行形で人の上乗ってるし…
あれ?でもなんか…あの人いつもニコニコしてるはずなのに…キレてる…?
「見て」
「へ?」
「タクヤ!!?」
「道に倒れてたから手当てはしたけどでもちゃんと病院連れてってあげてね?
心配だから」
「は…はい」
怒ってる…けど…え?…優しい?
「オイオイ!タケミッチ!!」
「ん?」
「ソイツはオレじゃねぇよ」
「は???ナホヤくんが二人!!?」
「双子だよ」
「え!?」
さっきまでべそべそ泣いてやがった山岸が助かったとぼやきながら立ち上がる
「笑顔の下の心は鬼、兄の通称スマイリー
ブチギレ顔のエンジェルハート、弟の通称アングリー
4番隊隊長、副隊長コンビだ!」
「ん?なんかタイヤに人引っかかってね?」
「みんな!ちゃんと病院いってね!
あとスマイリー、モッチー新宿だって。行くよね?」
「うーん…でもこっちも向こうの裏かきてぇなぁ」
「えー!!?4番隊のトップって双子なの!!?」
そりゃどうりでそっくりなわけだ…
「千冬立てっか?」
「うす!」
「千冬!」
「じゃあ千冬とタケミっち後ろ乗りな。」
「横浜カチコミ行こうぜ!?」
「よっしゃ…反撃開始!」
「え?」
カチコミ…?
このまま!!?今から!!?