第15章 Merry X'mas
不良の時代を作るという夢の下、マイキーくんの下へ集ったメンバーたち
その純粋な思いだけなら、きっと悪い方には進まないはずだ
稀咲なんかの力がなくなって、しっかり自分の脚で歩いていけるはずだ
「マイキーくん…心を強く持ってください!!
マイキーくんならきっと1人で時代を作れます…!!!」
「…タケミっち……」
『…万次郎、私も一緒に作るから。
大丈夫よ!』
「伊織…」
『ふふ、』
「うん。」
伊織さんとマイキーくんが小声で小さくやりとりしているのを見ていると、肩をポンと誰かが叩いた
パッとその方向を振り向くと千冬が少し顔を伏せながら立っていた
「…泣かすなよ、ばかやろー」
「ハハッ、泣いてんの?」
「バッカ、泣いてねーし!」
千冬の声が少しだけ震えていたのは聞かなかったことにしてやった
「あの…あと最後に…記念写真撮りません?」
「は?なんの記念だよ。」
「いいからいいから!タイマーセットするんでそこ並ん「あー、じゃあ伊織撮ってくんね?」
『いいわよ?タケミっちカメラかして』
「え?でもそしたら伊織さ「ほら並べータケミっち」
「ええ?」
ドラケンくんから頭を鷲掴みにされながら列に並ばされる
伊織さんは良いのかな…
『さぁ撮るよー!!
はい!チーズ!!』
「えっちょ、まっ─カシャ!!
ぼーっとしてて伊織さんの言葉が聞こえてなくて、出来上がった写真を見ると半目でものすごい変な顔をした自分がいてみんなで爆笑した
せっかくの記念写真だけど…まぁこれはこれでみんな笑ってるしいっか…
どうか、12年後もこの写真を見て笑い合えるような俺たちでいることを願って、ゆっくりと目を開けた