第15章 Merry X'mas
「ここか…」
稀咲の案内の元、大寿が訪れるという教会に到着する
先程までは何かクリスマス関係のイベントが行われていたようで、その残響のような雰囲気がどことなく残っていて少し寂しい空気を感じる
そっか…元々クリスマスってキリスト教とかそんなものにまつわるものだったな、なんて、場違いなことすら頭に浮かんでくる
「計画通りにいけるな!?」
「ああ。」
計画…
俺が教会の中にいるはずの八戒を説得
その時間稼ぎに千冬たち3人が大寿を足止めする
「タケミっち
…大寿をぶっ潰すのも大事だけど、お前が八戒を説得さえすれば俺たちの未来は変わる!
頼んだぞ。」
「ああ!任せとけ!!」
俺の背を軽く叩きながら小声でそう言った千冬に一度だけ目をやり、俺は教会の重い扉を開いた
ギィ…
扉を開けて視線を前に戻すと、白い特攻服の背中が真ん中に見えた
いた…
「八戒!!!」
「…タケミっち!?
なんでここに…!!?」