第14章 Choice
「じゃあなんだ?
お前はあんのかよ。具体策。」
「具体策になるかは知らねぇが…少なくとも情報源は持っている。
形になるかどうかはお前ら次第だ。」
「…お前の狙いはなんだ…?
俺らと組んでお前に一体なんのメリットがある!?」
「…」
千冬がそう稀咲に問う
稀咲はひとつ息を吐くと、それに応えた
「…マイキーは今弱ってる。今日の幹部会に来なかったのが何よりの証拠だろう。
そんな中で最近力をつけてきてる黒龍をここで潰しておきたい」
パリンッ!
「!」
「"マイキー"じゃねぇだろ!?"マイキー君"な!!?」
千冬がテーブルの上に置かれていたグラスを割り、その破片を稀咲の首元に突きつける
米神に青筋が浮かび、このままだと本気で手を出してしまいそうだ
「いくら隊長でもテメェは俺らとタメなんだ
調子こいてんじゃねぇぞ!?」
「千冬…「オイオイ、内輪揉めは御法度だろ?」
「半間!!」
「…」
「テメェらが破んならオレも暴れちゃうぞ?コラ♡」
「…チッ」
俺の首に半間がナイフを当てているのを見て、千冬はグラスの破片を下ろす
それを確認すると、半間もナイフをさっさとテーブルの上に置き、それぞれ適当な距離を取った
「…その情報ってのは信頼できるのか?」
「俺がいくら言ってもお前らは信じねえだろ。
…着いてこい。俺は時間の無駄は嫌いだ。」
「…」
そう言いながら踵を返す稀咲とそれに続く半間
俺と千冬は一度目配せすると、警戒を解くことなく2人の背を追った