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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第14章 Choice


「…タケミっち、ちょっと付き合えよ」

「え?」

「いいからいいから!」

「ちょ、オイ!」





千冬はぐいぐいと俺の手を引き、バイクの後ろに乗せて幹線道路を走る
しばらくそうして、海のそばにバイクを止めると徐に口を開いた





「良いバイクだろ?」

「…」

「場地さんに貰ったんだ!」





そう言いながら千冬は俺に笑いかける
…わかってるんだ、





「1人で抱え込むなって言いたいんだろ?」

「…」





でも…見てきた未来がヤバすぎるんだ
伊織さんが海外に行かないって言って…未来は変わっているのかもしれない
けど…銃声の音が耳にこびりついて離れない

…これ以上誰かを失うことがどうしようもなく怖いんだ




「仲間がいるって言いてえのはよくわかってる!!でも…」




アッくんもお前も場地くんも…みんな死んじゃうんだぞ…!
だから…俺は…!!、





「ハハ、そんなこと言いに来たんじゃねーよ」

「…え?」

「たださ…楽しく行こうぜ!!」




千冬…




「場地さんも伊織さんも…もちろん俺も、お前を追い詰めたくて壱番隊託したんじゃねーよ。」

「…」

「場地さんも伊織さんも、そんなこと言ったら怒るぞ!
【何下向いてんだよ!】って」





千冬はそう言ってこんな俺に笑いかけてくれる

1人じゃない…!
嗚呼、それってこんなにも嬉しいものなんだな…

抑えられない気持ちが体の奥底から込み上げてくる






「千冬…オレ…っ

オレ!未来から来たんだ!!!」






「…は?何言ってんだ?オマエ」


「あ、いや…俺だけじゃなくて…伊織さんも!!
俺たち2人とも!12年後の未来からタイムリープしてきたんだ!」






ダメだ…止まらねえ

一度口から溢れると、勢いは増すばかりで滝のように喋り始める

自分が死んだ日に過去に行ったこと
伊織さんと未来の千冬と出会い、俺はヒナを救うため、伊織さんはマイキーくんと東卍を救うために力を尽くしてきたこと
未来のマイキーくんのこと
ドラケンくんのこと
稀咲、そして千冬の未来
伊織さんのこと

どんどん溢れ出てくる


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