第14章 Choice
『でもやっぱり…私だってみんなを守りたい』
「…」
『守られてるだけじゃ嫌なの。』
「でもなぁ…どうしたって超えられねー壁ってのもあんだよ」
『ふふ、圭くん知ってた?
生物学的には女の人って男の人よりも強いのよ?』
「あ?」
『力だけが全てじゃない。
私たちだってただの弱者じゃない。
…見てて、圭くん。私は必ずみんなを…東卍を守るから。』
守られるだけの私なんて、要らない
『さぁ、帰ろ?』
「ああ…」
三日月が空から笑いかけている
私は沈みかけのそれに決意を誓うと、いつのまにか足を止めていた圭くんを追い抜いて歩いた
彼のバイクに乗ることはもう無いだろうけど、こうやってゆっくり歩くのも悪くないと、そう思った