第14章 Choice
パチン
…ここは…
そして目の前のこの年配の2人は…どこかで見たような…
「…聞いているのか?」
『え?』
「え?じゃない!!
聞いているのかと言っているんだ!!」
『っ!』
急に語気を強める2人
…嗚呼、思い出した
『すみません、もう一度いいですか?』
「高宮さん!いい加減になさい!」
『…もう一度お願いします。』
この2人…中学の時の先生だ
「だから!もうあの子達と絡むのは辞めなさいと言う話をしていたんだ!!
佐野に龍宮寺…あんな不良どもと一緒にいたら君までダメになる!!!」
「貴方には本当に有名な大学からの留学の話も来ているのよ!?
そんな中遊びまわって…何を考えているの!」
『…』
話の内容もなんとなくわかった
こういう話は別に初めてじゃない
「もうこれ以降、あの子達と絡むのは辞めなさい。
貴方と彼等は違うの。
貴方の将来のためを思っていっているのよ。」
『…』
「留学のこともそろそろ先方と直接話さないといけない時期に入ってきた。
君もしっかり考えなければ…」
私にそう言う2人
言いたいことは分からなくもない
そしてこの先生達が根っからの悪い人なんかではないのもわかってる
…それどころか、普通ならすでに私のことだって見放してもいいくらいなのに、ここまで言う先生達は一般的みればいい教師なんだろう
けど…
『…いえ、それはできません。』
「…」
『彼等は私の1番大切な人達です。
不良ですが、ちゃんと心のある暖かい人たち。
…お言葉はありがたく頂戴しますが、私は一切交友関係を改めるつもりはありません。』
「高宮さん!!」
『…私の人生です。
誰と過ごし、どう夢を追い、何処へ向かうのか。
全て私が決めます。
…では、失礼します。』
私はそう言って立ち上がり、ペコリと小さく礼をした
「待ちなさい!!」
『…』
「君はまだ中学生だ。これからの人生は君が想像しているよりも遥かに長い。」
『…』
「今はまだ近くの人しかわからないかもしれない。
特に君は彼等が家族同然なのかもしれない。
でも…これから先のことを考えたら正解が何か、それは誰にでもわかることだ!
君達の考えを否定するつもりはないが、少しは私たちのような大人の言葉にも耳を傾けなさい!」