第13章 Result
『あの日くらいからだよね…車に火付けたりイチイチ行動が過激になったの』
「うん…あれから髪結べるようになるまでの数ヶ月がありえないほどアイツ荒れてたよな…」
『…大丈夫かなぁ、これから』
「まぁ今は千冬いるし大丈夫だろ」
『…まぁ、確かに…』
千冬くんなら少しくらい髪の毛結んだりとかもできそうだし…
あ、そういえば
『そういえばさ、あの時最後圭くんになんで言ったの?』
「ん?」
『ほら、なんか耳元でボソって言ってたじゃん。
そのあと圭くん喜んでたし…』
私がそう言うと、万次郎は目を瞑って頑張って思い出そうとする
と、思い出したのかパッと目を開けた
「ああ!あれね!!
あの時ね、メガネかけときゃ頭良くなるよって教えてあげた」
『え?w冗談でしょww』
「マジマジ!
そしたら次の日からちゃんとメガネしてんのアイツ
てか未だに信じてるよなw」
『だからww勉強するときあんな格好してるのねwww
やっと謎が解けたwww』
よくもまぁそんなしょうもないことを思いつく…
でも面白くて仕方なくてどうしても笑いが堪えられない
『圭くん本当素直すぎ。いつか騙されそうで怖いわ』
「騙されたことにも気づかなさそうだけどな〜あいつの場合。」
『1番幸せな騙され方ね』
「千冬は苦労するな…」
『千冬くん様様って感じ』
「アイツと場地は絶対一緒じゃなきゃダメだ、お互いに」
『うん…』
例え12年経ったとしても、千冬くんは圭くんの背を追い続けていた
12年
決して短くはないその年月、千冬くんは独りでどれだけの思いを抱えたまま生きてきたんだろう
圭くんと出会って過ごした期間はたったの一年半程だったにも関わらず…
どれだけ彼の中で圭くんの存在が大きかったのか…
想像することはできても、その心を理解することはできない