第11章 Bloody Halloween
「へぇ、まだ立てたんだ?」
『…』
「なんも喋んねーなさっきから。」
『…』
「ま、いーや。
…死ね」
「伊織!!避けろ!!!頼む…逃げてくれ!!!!」
ブン!!
ドゴッ!!!ゴキッ!
ドシャッ!!!
『…うっ!!!』
「っ!!!!!」
痛っ!
受けた左手おかしくなりそう
半間の腕に合わせて後ろに飛ぶ
それでもやっぱり勢いを殺すことは出来なくて、思いっきり吹っ飛ばされて大分離れた地面に転がる
でも、この隙に…!
タタタッ!
ジンジンと痛む左腕を庇いながら、私は飛ばされた勢いのまま振り返ることなく走って抜けた
「待てやクソチビ!!!」
『…』
「テメェ…!」
少し後ろを向いて確認すると、半間は右手を押さえて私を睨みつけていた
「…半間さん…?」
「クソッ、あのガキ、、、受けながら指の骨折りやがった…」
「えぇ!?」
後ろのそんな会話を聞きながら、圭くんの元へ走る
…まだ止めてる!
間に合った!
タケミっちと千冬くんナイス!!!
あとは私が圭くんを止めるから
…圭くん、稀咲はもういい。
今はあなたの命とカズくんの命。
稀咲なんかのために東卍の敵になる必要なんてない!
稀咲はまた機会がある!
次はそれだけに集中するから…!!!
今はこれだけで大丈夫だから!!!
グサッ、
『え…』
「死ね…場地!!!」
カズ、くん…?
目の前には圭くんに深く刃を突き刺すカズくんが居て、その光景が信じられなくて、私は脚を止めてしまった