第11章 Bloody Halloween
圭くんと一緒に落ちて、千冬くんの方を見上げた
するとその背後に、稀咲が誰かと電話をしているのが見えた
っ!誰だ…
稀咲が芭流覇羅と繋がってるなら、相手は芭流覇羅
そして稀咲が最も信頼する人間…!!!
居た!!
『半間…』
けんちゃんと戦っていた筈の半間が部下に守られるようにして電話しているのが見えた
…何か仕掛ける気だ
…いや、稀咲が半間に指示させようとしてるんだ!!
カズくんに圭くんを殺せと
稀咲に手を出した今だから!!!
…カズくんの近くは稀崎達がいるから容易には近づけない
それなら途中でこいつらの思惑を潰さないと…!!!
圭くんを止めるのは千冬くんとタケミっちに任せて、私は半間の元に走る
2人いれば時間稼ぎくらいは出来るだろう
「は…オイ待て!!!」
『…』
「あ?」
ゴキッ!!!
「ヒャハッ!
軽いな〜!そんな蹴りで俺に勝てるとでも思ったのか〜?」
『っ!』
勝てるなんて、思ってない!!
邪魔さえできればそれで…!
「やめろ!!離れろ伊織!!!」
「ん?伊織…?」
『…』
「お前じゃソイツとはやれねぇ!!
何してやがる!」
「副総長さんが忠告してるぞ〜?
にしても、、、チビだな〜お前。」
間に合った?
それとも、遅かった?
…会話の少しも聞こえなかったから、分からない…
けんちゃんのみに対して敵を並べていたから、横からならすぐに半間に辿り着けた
けど、、、
「オラッ!」
『っ!!』
ドシャッ!
「伊織!!!」
『っ、ゲホッゴホッ、、、』
「バハッ!」
ダメだ、リーチが長すぎる
…後ろに飛んでもそれ以上にコイツの腕が長くてまともに受けてしまう
…まずい
電話の邪魔しにきて、成功したかもわからない上、抜け方を考えてなかった
…どうする、、、