第11章 Bloody Halloween
「東京卍會!!!」
「芭流覇羅!!!」
「…俺らも行くぞ。タケミっち」
「う、うん」
千冬にそう言われてとにかく東卍の方へ足を進める
マイキーくんの隣にはドラケンくんだけ
後ろに並ぶ幹部もいつも通り…
当たり前だが、見たところ伊織さんの姿はない…
マイキーくんの登場に周りのギャラリーがざわめく
「阪泉くん。まずは今日の仕切り引き受けてくれて、ありがとうございます。」
「フン…
下らねぇ喧嘩なら俺が潰すぞ。」
「両チームの代表者!前に!!」
っ!一虎くん…!
「腕に自信のある奴5対5のタイマン。
それとも全員で乱戦。
…どっちにするー?」
「芭流覇羅の売ってきた喧嘩だ。そっちが決めろや一虎。」
「あ?」
「俺らの条件はただひとつ。場地圭介の奪還。」
「っ、」
「俺らが勝った暁には場地を返してもらう。
…それだけだ」
「ハッ、場地は自分で芭流覇羅に来たんだぞ?
返すもなんもねぇだろーが。」
一虎くんがそう言うも、ドラケンくんは表情をひとつも変えることなく一歩前に進み出る
「場地を返してもらう。それだけだ。」
「テメェ…上等だよ」
同じことをドラケンくんが繰り返すと、一虎くんは拳を震えるほど強く握り込んだ
「オイ、ここで争うきkードゴッ!!!
ボカッ
「っ」
「ぬりぃなぁ…!!仕切り?条件?
…テメェらままごとしに来たのか?
俺らはテメェらを嬲り殺しに来たんだよ!!!」
「ヒヒッ!おっ始めるかァ?マイキー♡」
半間が挑発する様に笑う
マイキーくんは目を開くと、みんなを鼓舞するように声を上げた
「…行くぞ!東卍!!!」
「「「「オラァァァァァァア!!!」」」
みんなの声が空気を揺らす
それに呼応するように俺の身体もふるりと震える…!!
っ!始まった!!!
未来を決する抗争…!
抗争の開始が雄叫びで始まると同時に、俺たちの戦いも静かに幕を開けた