第10章 Betrayal
「場地さんは芭流覇羅に入って、稀咲を探ろうとしてる。」
「それって、芭流覇羅と稀咲は繋がってるってことですか?」
「多分ね。
場地さんが芭流覇羅内部から探るってんなら、俺たちは俺たちなりに外部から稀咲を調べてえ。
…協力してくれ。タケミっち。」
「え?」
「…俺がなんとかしねえと、あの人、すぐ1人で暴走しちゃうから。」
「稀咲のこと探ってるって、場地くん本人が言ったんですか?」
「いや、言ってねえよ?」
「は?」
「でも、わかるんだ。
あの人の考えてることはさ。ずっと側で見てたからな。」
すごい、信頼してる
昨日あんなに殴られたのに…
「俺のやりたいことはシンプルだ。
場地さんの力になりてぇ。
タケミっち、お前は。」
「へ」
「参番隊隊長任命式、あんなヤベェ状況でお前は稀咲を殴ろうとした。
お前は一体何がしてぇんだ?」
俺が…したいこと、、、
俺は…
俺は一体、何がしたいんだ…?