第10章 Betrayal
「よっタケミチ!」
「聞いたよ。お前とうとう東卍入ったんだって?」
「ああ、アッくん達…」
ーみんなを助けてくれ…泣き虫のヒーロー
「ん?どうしたタケミチ
浮かない顔して」
「あ、いや、、なんもない。」
アッくんの顔がまともに見れねえ…!!
「しっかし、あの泣き虫が東卍とはな〜」
「いいなぁ!俺も入りてぇ!!」
「それが、そう良い話じゃねえんだよ…」
「ん?ドユコト?」
俺は場地くんを芭流覇羅から連れ戻さないとマイキーくんから殺されることを4人に話した
…しかも期限付きっていうね…
「てかそもそもさ、俺東卍の内部事情も芭流覇羅のこともなんも知らねえんだよな〜」
「オイ、不良辞典山岸」
「ん?
…ふふふ、説明してやろう」
山岸は黒板に簡単な図を書きながら説明してくれる
「東京卍會、略して東卍は総長マイキーくんに副総長ドラケンくん。
その下にひとつ20人くらいの隊が五つ構成される、計100人の巨大暴走族なんだ。
ここまでは分かってるよな?」
「へー、知らなかった。」
「嘘だろ!?お前それでも不良かよ!」
「スンマセン」
暴走族っていうくらいだし、もっと適当な感じなのかと思えば意外とちゃんと組織化されてる
すごいな…
「ただし、これは表向きの話。
実際は高宮伊織さんという所謂参謀のような人が彼らを制御してる。
そして謎なのが彼女の立ち位置。
ドラケンくんと同等なのか、この組織図から独立した立場であるのか、、、
そもそも俺だってこの前の喧嘩賭博までは存在しないものだと鷹を括ってたから、本当のところはわからない。」
「あ、この前マイキーくん、伊織さんは東卍の創設メンバーだって言ってた。」
「マジか!!俺それも初耳!
…とまあ、伊織さんのことは本人とその周りしかわからない。
俺たちは偶々会ったけど、その辺の不良達は東卍の脳と呼ばれる人間もマイキーの女という人間も、勝手に誰かが流した噂くらいにしか思ってないはずだ。」
「へぇ…」