第9章 Check
私たちがけんちゃんに会ってから一週間後、私たちはナオトさんの家に集合していた
私は3人に向けて話をする
『…次のミッションは血のハロウィン
万次郎が壊れる原因となった事件、それを止めること。
そしてあわよくば、それに乗じて揺るがぬ稀咲の証拠を掴むことです。』
「はい…血のハロウィンというのは死者が2名出たという中高生の大乱闘事件でしたよね、、」
『そうです。
なんとしても圭くんたちの死を止める。』
私がそう言うと、千冬くんは膝の上で握る拳を更に握り込む
「…わかりました。
俺は、、、俺は!東卍のトップになるために、まずは参番隊隊長の座を狙います!!」
『…は?』
「え、、、それって僕を励ますために言ったことじゃなかったんですか…」
「何言ってんだ?お前」
「俺は本気だ!
こうなったら根っこを叩くしかない!
…伊織さん、暴走族の組織でのし上がるにはどうしたらいいんですか!?」
『えっ、、と…
まぁ、所詮暴走族。難しいことなんかわからない子たちばかりだから、周りから認められるような功績を残せば誰も何も言わないけど、、、』
「じゃあ俺は何としてもその功績を挙げてみせます!!」
『…』
「俺にはこれしかないと思うんです!」
タケミチくんはそう言って私をジッと見つめる
…確かに、私の立場なら彼を参番隊隊長に推す事もできる
でも、、、
「はぁ…メチャクチャな案ですね。
…でも、僕は信じますよ。」
「俺は認めねえけどな」
「なっ!?」
「まぁそのことは過去でどうにかするとして…タケミチくん、頑張ってください」
「おう!」
「伊織さんも…行けますか?」
『あ…はい。』
私も2人のように立ち上がり右手を出す
『じゃあ千冬くん、行ってくる。
今度こそ圭くん連れて帰るから』
「はい!待ってますから…どうかお気をつけて」
『うん!』
その言葉を最期に、私はナオトさんの手を握った
指先が痺れて意識が遠のく
そのまま任せて私は目を閉じた