第9章 Check
「…あの日、初めて東卍は負けた」
「えっ!?東卍が…!!?
マイキーくんが…あの無敵のマイキーくんがいるのに!?」
「…マイキーくんのせいで東卍は負けたんだ。」
『…』
「…どういうことですか?」
「…あの日、マイキー君は初めて人を殺した。」
「は!?
嘘、だ、、、マイキーくんが…マイキーくんが人を殺す訳ない!!」
「殺す訳ない…?
マイキーくんがやらなきゃ俺がやってたよ…
…マイキーくんが殺した人は、場地さんを殺した人だぞ…っ!!」
「っ!」
『…』
「…目の前で場地さんを殺された。
…誰が止められるってんだよ!!!俺だってアイツを殺したかった…!!」
『千冬くん、』
「っ、すみません…」
『…違う、謝らなくていい…何も、気にしなくていい…
…大丈夫だから、、、』
千冬くんはまだ圭くんのことを追ってる
…それほど彼の中での圭くんは大きい
当時のことを思い出すように唇を噛み締める千冬くんの表情を隠すように少し横にずれると、話の方に注意を向けた
『…でも、万次郎は捕まらなかった。
稀咲が身代わりを用意したから』
「…」
「…」
『…万次郎は堕ちた。
そしてその抗争の相手である集団を母体とし、総長を万次郎、総長代理を稀崎とした新しい東卍ができたと聞いてる。
…万次郎のせいで負けたっていうのは、そういうことよ。』
「…そんなことが、、、」
「…」
これがこの世界での東卍巨悪化の元の事件
…それを潰すことが次の目的