第9章 Check

千冬くんに方法を探すとは言ったものの…どうするか、、、












『…千冬くん、私は今の東卍の内情を全く知らない。
知ってる限りでいい。教えてくれる？』

「はい…つっても、俺もそんな詳しい訳じゃないっすけど、」

『大丈夫。』















12年前の血のハロウィン

…東卍は初めて負けた




万次郎がカズくんを殺してしまったから…

でも、その前にカズくんは誰よりも長く側にいて万次郎を支え続けてきた圭くんを殺した





…さらにカズくんと万次郎の確執はそれ以前に深い…






そのことを知るけんちゃん、そしてたかちゃん

…2人はその場にいても万次郎を止められなかった









知っていたからこそ、止められなかった

万次郎の気持ちが痛いほどわかるからこそ、何も言えなかった

…2人だって万次郎と同じ気持ちを少なからず持っていた






そして私も…その場に居たとしても、きっと万次郎を止めることはできなかっただろう

…万次郎の心はそれほどに傷だらけで、触れるだけで壊れてしまいそうだから






そしてそのまま大人になってしまった彼ら

12年経った今、彼らは…






















「今の東卍はさっきお話ししたように、一言で言うなら前の世界の東卍と同じ状態です。
日本一の犯罪組織として呼び声高く、この国の犯罪の裏には全て東卍がいると言う人間もいるほどです」

『…』

「総長はマイキーくん、そしてNo.2である総長代理のポストに、、、稀咲鉄太…
2人の足取りは警察でも掴めていないと聞いてます」

『…？No.2？
けんちゃんは？』

「ドラケンくんは…ぷるぷるぷる　ぷるぷるぷる

『あ、千冬くん、ちょっとごめん…』

「いえ、、、どうぞ」

『本当ごめんね…はい？』













「橘です。姉が、死にました。」













『は？』