第7章 Incident
ドンッ!
『くっ!』
「伊織さん!!」
蹴りをモロに受けて後ろに飛ばされる伊織さん
手でガードはしてても、やっぱり…
「騒ぐなタケミっち
ちゃんと後ろに飛んでる。」
「え?」
「自分でも後ろに飛んでるからダメージはそんなねぇよ。
それに、、アイツらくらい、伊織なら余裕だ」
ドラケンくんの言うように、4人居たはずの敵は既に2人になっている
…伊織さん、強い
「ハァ、マイキーが戦わせないだけで、、、今でも伊織は幹部弱くらいの強さはある。」
「…すごい、、、」
「ほら見ろ…もう終わる」
ゴッ!
「あがっ…」
ドラケンくんの言うように、伊織さんの蹴りが相手の顎に入った
蹴られた側は膝から崩れるように倒れた
『はぁ…疲れた』
「伊織さん!」
『けんちゃん、生きてる?』
「なんとかな。
…でもお前戦わせちまったなら、終わったらマイキーから殺されっかもな、俺」
『馬鹿言わない。
さ、処置するから見せて。
タケミっち、手伝って』
「は、はい!」
ほとんど攻撃を喰らってない伊織さん
さっきまで戦闘していたことが嘘のように飄々としてる
…やっぱり凄い人だったんだ
注射器を取り出し、その中に液体を入れる
…待て待て待て、そんなものどこで手に入れたんだ?
ヒュッ!!
パン!!!!
『っ!』
「は?」
急に伊織さんの手元の注射器が弾けた
いや、違う!
「ハァ、、、花垣ィ、さっきはよくもやってくれたなぁオイ!!」
「!キヨマサ…!!!」
『チッ!』
キヨマサが投げた石で注射器が割れたんだ!
『…黙って寝てろよ
ゴミが…』
「あがっ…!!」
先程とは比べ物にならないくらいの絶対零度の声と共に、キヨマサは再び一撃で地面に臥した