第5章 Cause
三ツ谷君から愛美愛主のことを教えてもらった
中高生の子供の喧嘩では治らないくらいの規模の内容
本人だけでなくその恋人や親兄弟まで…
酷い
現代の東卍みたいなチームなんだな、、、
「ああそうだ、タケミっち
今話したことだが、伊織には言うなよ
伊織にはパーのダチがやられたってことしか伝わってねぇからな」
「え?それはまたなんで…
伊織さんはそういう情報は全て知ってるような立場じゃないんですか?」
「普段の喧嘩ならそうだ
だが今回のは少し状況が違う
…詳しくはお前には言えねえが、伊織の耳には入れられねえ訳があるんだ」
「…それだけ愛美愛主が手強いっていう方向の意味ですか?」
「それは違う
だが、まあ必要な情報は伝わってんだ
これ以上は幹部の中でも限られたやつしか知らない
一言言うとするなら、伊織のためだ
だからこれ以上詮索するな」
「はい…」
三ツ谷くんにそう言われて引き下がる
そこまで言われたら気にならないと言えば嘘になる、が、伊織さんのためだ、とこの人たちが言うのなら黙っておこう
それにしても、伊織さんって本当に東卍の幹部なんだ
ドラケンくんと肩並べてマイキーくんの隣に着いてるのを見て改めて実感する
風が吹くたびに高めの位置で結んだポニーテールの髪がサラサラと舞い、その横顔は凛々しさがいつもよりも増していた
ドガッ!
「うおっ!」
なんだ!?
いきなり背中を強く押されて手をつく
え?俺今蹴られた???
「いきなり何すんだ「…あ?文句あっか?」
「オマエ花垣だろ?」
え?誰だこの人たち
そして顔が近い!!