第5章 Cause
「よし!到着…って、、、え?」
『圭くん!たかちゃん!パーちゃん!!!』
「うお!」
「!?」
「は!?」
「あーあーあー、、、」
万次郎のバイクから飛び降りると、話していた3人に一直線で向かった
ああ、圭くんだ
どれだけ勢いよくぶつかってもちゃんと受け止めてくれる、優しい圭くん
いつも優しいにおいがして、私を包んでくれるたかちゃん
そしてぷにぷにしてて気持ちいいパーちゃん
…みんな、生きてる
『…会いたかった、、、』
「はぁ?
なら電話すりゃよかったろ」
「伊織、そりゃ嬉しいがそろそろ離してくれないと俺たち死ぬわ…」
「…マイキー見てるマイキー見てる、、、」
3人のそんな主張はお構いなしに、ぎゅっと両手の力を強める
と、後ろから手が伸びてきて引き剥がされた
「伊織、何してんの
俺より場地達が良いわけ?……伊織、どうした?」
「…マイキー、ちょっと向こう行くぞ」
「ああ。…お前らも来い
ケンチン、ここは任せた」
「おう」
『ぇ?』
「ほら、伊織、
行くぞ」
けんちゃんだけをその場に残し、万次郎に手を引かれ、圭くんやたかちゃんから周りを固められながら神社の隅へと移動する
『っねぇ!万次郎?どうしたの?』
「…」
『ねぇってば!!』
「…どうしたのは俺らのセリフだろ」
『…圭くん?』
「ああ、場地の言う通りだ。
伊織、何があった?」
『…たかちゃんまで、、、なんのこと?
これから集会だよ?こんなところにみんないたらダメでしょう?
早く戻らないと…』
「集会なんざ待たせとけばいいんだよ
それより今はお前だ。」
『パーちゃん…?』
なんで?
パーちゃんにとって1番大事な集会でしょう?
「なぁ、お前、
なんでそんな泣きそうな顔してんだよ」
『え?』
万次郎からそう言われてはじめて、目から熱いものが落ちたことに気がついた