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とうらぶ夢倉庫(短編館)

第4章 浦島虎徹 / 守りたかったもの ★





「いつまで耐えてるつもりだぁ? 気持ちいいんだろ? ほら、気持ちいいって言えよ?」
「気持ちよくなんか…ない…っ」
「へぇ…?」


男はベルトに手を掛け、ゴソゴソと自身を取り出した。
そしてその汚いソレを、さんの顔まで持っていく。


「素直に気持ちいいって言わねぇと、生ハメ中出ししちゃうぞ~? 赤ちゃん出来ちまうかもなぁ♡」


その言葉に怒りで全身の血が沸騰したかのように沸き立ったが
強靭な縄はギチギチと食い込むばかりで一向に切れる事はなくて。
悔しい…、何で俺はこんなにも無力なんだ…


「ほぉら、おっきいの、挿れちゃうよ~♡」


楽しそうに、さんの顔に汚いソレを擦り付ける男。
お願い…せめて……


「……さん、大丈夫だよ…、俺、ちゃんと分かってるから。だから、ムリしないで…。言って、いいよ…」



涙を流しながら、かっこ悪いけど
これ以上、さんが傷付くよりは…
そう思って、精一杯、言葉にした。


そうしたら、今まで気丈にしていた彼女の顔から大粒の涙が流れて。


あぁ、ごめんね…泣かせちゃってごめん…。


俺がもっと強かったら…
兄ちゃん達みたいに強かったら…



悔しくて、ボロボロ涙を流しながら
下唇を噛み締めていると






「御用改めである!!!!!!」





バァン!!! と扉を開けて雪崩れ込んでくる頼もしい仲間達に安堵してしまって。
長曾根兄ちゃんが男達を手早く卒倒させ、加州さんがさんを抱き抱え、蜂須賀兄ちゃんが俺の傍に駆け寄って来てくれたところで、俺の意識は遠のいていった。







ー---------









目が覚めると、見慣れた天井があって。
ボーっと天井を眺めていると


「あ、浦島くん…良かった、気が付いた??」


愛しい声が聞こえて来て、その声の方に顔だけ向けると
大好きなさんが傍で微笑んでいた。


「…っ、さん!!!」


ガバッと身体を起こして傍に座っていたさんを抱き締める。
そんな俺を、さんは優しく抱き締め返してくれた。










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