第48章 内緒のアイスクリーム
そして夏休み最後の日、ロンとハーマイオニーにはまだ会えないでいた。明日になれば必ずホグワーツ特急で二人には会えるだろうが、一日でも早く会えるといいなとミラは思っていた。着替えを済ませて、今日はどこで昼食を取ろうかとハリーと話していると、誰かが大声でハリーとミラの名前を呼んでいた。
「ハリー!ミラ!」
振り返ると、フローリアン・フォーテスキュー・アイスクリーム・パーラーのテラスに、ロンとハーマイオニーが座っていた。ロンは元々あったそばかすがとてるもなく増えたような気がしたし、ハーマイオニーはこんがり日焼けしていた。二人はテラスに入って椅子に座ると、ロンがニコニコしながら「やっと会えた!」と、言った。
「僕たち『漏れ鍋』に行ったんだけど、もう二人は出ちゃったって言われて。他のところにも行ったけど、中々会えないもんだね」
「学校に必要なものはミラと先週買ってしまったんだ」
「どうして私たちが『漏れ鍋』に泊まってるって知ってるんだ?」
「父さんさ」
トンは当然のように言った。
「でも、君が泊まってることは知らなかった。てっきりハリーとは別々で来るのかと思ってた」
「ハリーが手紙をくれた。あんな院、いつまでも居たくなかったから」
ロンとハーマイオニーは納得した。
「ハリー、本当に伯母さんを膨らませちゃったの?」と、ハーマイオニーが大真面目な顔でハリーに聞いた。
「そんなつもりはなかったんだ。ただ----ちょっと----自分を見失っちゃって」
ミラとロンは大爆笑した。
「ちょっと二人とも!笑い事じゃないわ!」
ハーマイオニーが鋭く二人を叱った。
「ハリーが退学にならなかったことが驚きだわ」
「僕も、そう思ってる----退学処分どころか、僕、逮捕されるかと思った----ファッジ大臣が、どうして僕のことを見逃したのか、君のお父さんは理由を知らないかな?」
「多分、君が君だからだよ。違う?」
と、ロンはまだ笑いが止まらないが、肩をすぼめて言った。