第48章 内緒のアイスクリーム
新学期が近付いてくると、ダイアゴン横丁のあちらこちらでホグワーツの生徒たちを大勢見かけるようになった。フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店の前でネビル・ロングボトムといつも話しに出てくるお祖母さんと一緒にいた。残念なことに、ちょうどネビルが教科書のリストをどこかにしまい忘れたらしく、いかにも厳しそうなお祖母さんに叱られていた。
ミラは渋々覚えている教科書をネビルの腕に積み上げてあげた。
「ありがとう、ミラ。リストの紙、カバンにちゃんと入れたと持ったんだけど…」
「選択科目は分からないから、それは自分で探して----魔法生物の科目は取った?」
「うん、取ったよ」
「そう----その本、ちゃんと縛った方がいいらしい」
「うん?」
ミラは教科書で顔が見え無くなりそうなネビルの顔の前に、最後の教科書の魔法薬の本を乗せた。
「学校に教科書を忘れないように」
「気を付けるよ…」
一応念押ししたが、大体いつも何か忘れてお祖母さんにフクロウ便で送られていることは分かっていた。教科書のリストをどこかにしまい忘れている時点で、もう駄目なのかもしれないが----。