第48章 内緒のアイスクリーム
「それから、僕たちも『漏れ鍋』に泊まるんだ!だから明日は僕たちと一緒にキングス・クロス駅に行けるよ!ハーマイオニーも一緒だ!」
「それ本当、ハーマイオニー?」
なんとか笑いを抑えたミラは嬉しそうにハーマイオニーを見ると、ニッコリと頷いていた。
「今朝、パパとママがここまで送ってくれたの。ホグワーツ校用のいろんなものも全部一緒にね」
「それ最高!」
ミラは両手を上げて大喜びした。
ロンとハーマイオニーも新しい教科書を全部揃え、ロンは新品の杖を見せてくれた。流石にあの折れた杖じゃなくてよかったと、ハリーとミラは思った。ハーマイオニーははち切れそうな袋が三つもあった。新しい科目を取るにしては、多すぎるような気がした。
四人はアイスクリーム屋を後にすると、ハーマイオニーは自分の誕生日にフクロウを買いたいと言ったことと、ロンのペット、ネズミのスキャバーズがエジプトの水が合わなかったのか、いつもより痩せて見えたため、スキャバーズの診療を含めて『魔法生物ペットショップ』へと向かった。
この後ハーマイオニーがフクロウではなく、巨大な黄褐色の猫、クルックシャンクスを買うことになることは知らず、それがのちにロンとハーマイオニーの大喧嘩の種になることなど、まだ四人は知らない。