第45章 見つけ出した関係
ハリーはノックして、扉を押し開いた。
五人は泥に塗れたゴミのようになった姿で、特にハリーは血塗れであり、ミラも血は乾いているとはいえ、顔半分は血で汚れていた。そんな五人がいきなり戸口に現れると、一瞬沈黙が流れた。
「ジニー!」
モリーの叫び声が聞こえた。暖炉の前で座り込んで、泣き続けていた。モリーは飛び上がってジニーに駆け寄り、アーサーもすぐにその後に続いた。二人はジニーに飛びついて、抱きしめた。ミラはその光景を見て、よかったと思った。
ミラは前を向き直すと、暖炉の前にダンブルドア先生とマクゴナガル先生が並んで立っていた。マクゴナガル先生は落ち着こうとしているのか、胸を押さえて、深呼吸していた。ダンブルドア先生はニッコリとハリーを見ていた。
そして、暖炉から少しだけ離れたところの椅子に、驚いてこっちを見ているドラコと目が合った。無事保護されたことに、ミラはホッとした。
すると、突然ハリー、ミラ、ロンは、モリーにきつく抱きしめられた。
「貴方たちがあの子を助けれてくれた!あの子の命を!どうやって助けたの?」
「私たち全員が、それを知りたいと思ってますよ」
と、マクゴナガル先生が弱々しく言った。ハリーとミラは顔を合わせると、モリーは三人を腕から離した。ハリーとミラは机まで一緒に歩いていき、ハリーは『組分け帽子』とルビーの散りばめられた『剣』、それからリドルの『日記』の残骸を置いた。
ミラは顔を伏せた。『継承者』をジニーから引き継ぐと決めたものの、ここにいるみんなにどんな目で見られるか、下手をすれば退学か、ミラは少し怖いと感じた反面、それでも、こんな思いをジニーがしなくてよかったと思った。
ミラは何も話さず、ハリーが一部始終語るの黙って聞いていた。他のみんなもそうだった。誰もハリーの話しに水を刺さず、熱心に十五分ほども聞き入っていた----。
ハリーがちょっと息を継いだ時、マクゴナガル先生は約百の校則を破ったことを言及しつつも、五人がどうやって生きて『秘密の部屋』を出られたことに疑問をぶつけた。