第43章 秘密の部屋へ
「それは…ハーマイオニーは親友だし----それに、テスト対策を手伝ってもらわないと、私一人じゃハリーとロンの世話なんて見きれないよ!」
「はいはい、素直に嬉しいって言えばいいのに」
「そこがミラの可愛いところじゃないか、フレッド」
「ああ、そうだったな兄弟」
ミラは双子が自分を弄り出したと気付き、ふいっと顔を背けてそっぽを向いた。どうにもフレッドとジョージの弄りには慣れない。特に可愛いと言われると、正直どんな顔をしていいのかもわからなかった。
「ありゃりゃ、お嬢様がご機嫌斜めになられたぞ」
クスクスと双子が笑うのが聞こえ、ミラは来るところを間違えたかと思い始めた時、ジニーが逃げるように走っていくのを見かけた。話しは終わったのだろうかと、ハリーたちの方を見ると、ジニーの代わりにパーシーがいた。
「そういえば、ミラ、最近あの蛇連れてこないな」
と、ジョージが言った。
「湯たんぽ作ってあげたら、凄く気に入ったみたいでさ。今も部屋のベッドの中で引きこもってるよ」
「出来たらでいいんだ、今度蛇の毒をちょっとくれないか?何かいいものを作れないか、材料を集めてるんだ」
「多分いいと思うけど…今度は何を作るんだ?」
「それはミラにも言えないな。でも、完成したら一番に見せるって約束はする」
フレッドがウィンクをしながら言った。
「それって----最初の犠牲者は私ってこと?」
ミラは嫌そうな顔をすると、双子は首を振って否定した。
「それはないから安心しろって!みんなに出す前に、俺たちで実験してるから」
「そうそう、君は安心して使ってくれ」
その時が来たら、食いしん坊のロンに渡してみるかとミラはこっそり思い、「うん、わかった」と二人に返事を返した。