• テキストサイズ

【HP】怪鳥の子

第42章 答えはどこへ


 大広間で夕飯を食べている時、たまたまポッターたちが目に入った。三人で固まり、何やら周りを気にしながらコソコソと話している様子に、また何か企んでいるなと感じた。去年もドラゴンを秘密裏に逃がしたり、アイツらのすることは碌なことじゃない。僕もそれで罰則を受ける羽目になったのは、今でも大きな失態だ。

 と、三人の元へスネイプ先生がやって来た。グローヴァーはこれでもかと顔を歪ませてスネイプ先生を見上げていたが、隠す気はないのか、それともわざとなのか、あからさま過ぎて見ていて心臓に悪い----あの様子からして、早速罰則をもらったに違いない。

 明らかに落胆しているウィーズリーに、僕はニヤリと笑った。さすがスネイプ先生、アイツらが何か悪巧みしているのを見かけて、声をかけたに違いない。


 談話室に戻る時間になると、グローヴァーはグリフィンドールの生徒たちにはついて行かず、スネイプ先生に呼び出されて僕たちスリザリン生と共に地下に降りた。一体どんな罰則を、スネイプ先生はグローヴァーに与えるのだろう。まぁ、罰則くらいで反省するような奴じゃないことはわかっている。

「先生、ひとりにしてよかったんですか?」

 魔法薬の教室に放り込まれたグローヴァーを置いて、談話室に向かって歩き出したスネイプ先生の横に、僕は駆け寄った。スネイプ先生は少し驚いたような顔を見せたが、すぐにいつも通りの顔に戻って前を向いた。

「心配か、ドラコ?」
「まさか!あんな奴に心配も同情もしません。ただ…」
「アイツは石にされることはない」

 随分確信的な発言に、僕は首をかしげた。

「先生もご存知だったんですか、アイツがマグル生まれじゃないことを」
「--もちろん」
「アイツは純血なんですか、それとも半純血----」
「随分気になっている様だな、ドラコ」

 ハッと僕は口をつぐんだ。
/ 664ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp