第42章 答えはどこへ
不可解なことは、もう一つあった。
グレンジャーが石になって数日経った頃、父上から手紙が送られてきた。手紙の内容には、あの森番のマヌケがアズカバンに送られたことや、ダンブルドアの退任もそう遠くないことなどが書かれていた。僕からも、あの汚れた血のグレンジャーが石になったと報告しないと----そう思って手紙を読み進めて行くと、最後に書かれていたことに違和感を覚えた。
『私の警告をこれからも忘れずに』
警告?一体父上は何をおっしゃっているのだろうか?
全く覚えのないことに、僕は頭を悩ませた。警告とはなんなのか----父上とのやりとりは手紙でしかなく、前の手紙を読み返す方が早いと、ベッドの横に設置されたサイドテーブルの引き出しを開けた。一番上の封筒を手に取ると、すぐに違和感に気が付いた。
それは父上から送られてきた中身のない手紙の封筒だった。しかし、どこを探しても手紙の中身は見つからない。こんなことは今まで一度もなかった。父上と母上からの手紙は大事に取っていたはずなのに----父上は一体、僕に何を警告したのだろうか…。
「…一体なんだ」
ぼんやりと廊下を歩いていたことや、何故スネイプ先生に解除呪文を習いに行ったのか、そして父上からの中身のない手紙----不可解なことがありすぎる。
「なんなんだ…」