第42章 答えはどこへ
その日、スネイプ先生からこれからの学校での過ごし方の話しを聞かされたが、僕たち純血が襲われることはないのに、先生の引率なしで学校中を歩けないことに不便を感じたが、次の日の朝食の時間、誰が襲われたのかすぐに情報が回ってきた。
あの忌々しいグレンジャーだとわかった時、やっと清々した気持ちになれた。これで父上に、勉学のことであれこれ言われなくなると思うと、本当にいい気分になれた。
今頃グローヴァーはどんな顔をしているのだろうか、あれだけ自分が守ると豪語しておきながら、結局は守れなかった。あんな乱暴な女でも流石に泣くのだろうか?ポッターとウィーズリーの顔を拝むのも楽しみだと思って待っていると、暗い雰囲気を纏ったグリフィンドールの生徒たちがマクゴナガルに引率されてやって来た。
その中に、案の定暗い雰囲気のポッターとウィーズリーを見つけて、僕は細く笑んだ。クラッブとゴイルを小突いてやると、二人もやっと気が付いたのか、ニヤニヤと笑った。
「ようやくアイツらの情けない顔が見れて清々したよ。父上にいい報告ができる」
きっと父上なら喜んでくれるに違いない。
「グローヴァーがいないわ。もしかして、一緒に石にされちゃったとか?」
パーキンソンが嬉しそうに小声で話しかけてきた。そういえばポッターたちと一緒にいなかったと気付き、グリフィンドールのテーブルを端から端を見ても、グローヴァーの姿はどこにもなかった。
「いや、アイツは----」
『汚れた血』ではない、これは父上からの情報だ。絶対に間違いではない。でも、どうして姿を表さないのか?パーキンソンの言う通り、グレンジャーを守るために巻き込まれて石になってしまったのか?情報ではグレンジャーと、レイブンクローの監督生が石にされた情報しかない。
まさか、グレンジャーを守ろうとして、継承者に立ち向かって石にされたのでは----それならば可能性はある。アイツは禁じられた森で、ポッターのためにあの得体の知れないマントを被った化け物のところへ、一人で戻ったほどだ。無鉄砲なグローヴァーなら有り得ない話でもない。
「馬鹿な奴だ。汚れた血と関わるからだ」
アイツがどうなろうが、僕の知ったことではない。所詮、純血に理解は示しても、アイツ自身に変化はない。わかっていたことだ、わかっていたはずだ----。