第42章 答えはどこへ
【ドラコ視点オンリーになってます】
「……コ、…ド……ラ………----ねぇ、ドラコったら!」
ハッと意識が覚醒する感覚がして、僕は何故かやっと自由に息が吸えるような感覚に目覚めた。
「…パーキンソン、か」
「よかったぁ、ぼんやりしててなかなか気付かなかったから、変な呪いにでもかけられたのかと思ったわ!」
「呪い?この僕が?」
冗談はよしてくれよと思いながら、あたりを見回すと、薄暗い地下の通路にいることがわかった。そういえば、僕は何故こんなところを歩いていたのだろうか?クラッブとゴイルは?
何か変だと思いながらも、大勢のスリザリン生が談話室に向かっていることに気が付いた。
「何があった?」
「え?聞いてなかったの?」
と、パーキンソンは信じられないと言った顔をしていたが、すぐにニヤリと笑った。
「また襲われたのよ、マグル生まれがね。先生方が急いで談話室に戻るように連絡があったのよ。でも、今度こそグレンジャーだといいんだけど」
「…ああ、そうだな」
僕はパーキンソンの言うことに頷きながら、一緒に談話室に向かうことにした。周りのスリザリン生の会話を盗み聞きながら、情報を集めていくと、グリフィンドールとハッフルパフのクィディッチの試合が始まる直前で中止になったがあちらこちらから聞こえてきた。
そうだ、今日はクィディッチの試合だった。ハッフルパフじゃ、グリフィンドールに勝つなんて無理かもしれないが、ポッターの妨害くらいのブーイングはしてやろうと、先にクラッブとゴイルを試合に行けと命じた----何故先に行かせた?
まるでぷっつりと記憶がなくなってしまったような、わからない気持ちが押し寄せてきた。談話室について二人を待っていると、やっと帰ってきたクラッブとゴイルに問いただしても、僕が「先に行け」と行った後のことは知らないと言うだけだった。
やはり、パーキンソンの言う通り、誰かに呪いをかけられたのだろうか?それにしては何も外傷が見当たらない。どう説明したらいいのかも分からず、僕はその話しを誰にもせず、伏せることにした。