第40章 暗転
「でも…数占いと古代ルーン文字、どっちが難しいと思う?」
「私に聞かれても…算数が得意なら数占い、暗記が得意なら古代ルーン文字って感じがするけど」
「ミラはどれを取るの?」
「まだ決めてない」
ディーンもハリーとミラと同じで、マグルの中で育ったので、結局目を瞑って杖でリストを指さし、杖の示している科目を選んでいた。
ハーマイオニーは言わずもがな、誰からの助言も受けずに、全科目を登録していた。その紙を見たミラは顔を引き攣らせ、自分には絶対にできないなと思った。
ハリーがパーシーからどの選択科目がいいか聞いて来たので、ミラはどうだったとハリーに尋ねた。
「自分の強みを生かすことだって言われたよ。僕、得意なのはクィディッチしか思いつかないよ」
「私はハリーならプロのクィディッチ選手にだってなれると思ってるよ」
「ありがとう、ミラ…ミラはどの選択科目を取るの?」
「うーん…強みって言われても…」
ハリーより箒がうまいわけではなく、ハーマイオニーよりも頭がいいわけでもない。ロンほどのユーモアも持っていない自分に、一体何ができるだろうとミラは悩んだ。
「君にはトロールハンターとかおすすめだよ」
と、ロンが口出ししてきた。
「よーし、まずは赤毛のトロールからハントしようか?」
「冗談だって!」
結局ミラはハリーと同じ科目を選んだ。ハリーもロンと同じ科目を選んだので、来年も一緒にいられることに安心した。それから、興味があった『古代ルーン文字』にも印をつけた。