第40章 暗転
復活祭の休暇中に、二年生は新しい課題を与えられた。マクゴナガル先生から書類の紙をもらうと、そこには三年生で新たに追加する科目の選択が書かれていた。
「ハーマイオニーの好きそうな書類じゃん」
ミラは揶揄うようにハーマイオニーに言ったが、ハーマイオニーにとっては非常に深刻な問題だった。
「私たちの将来に全面的に影響するかもしれないのよ」
と、ハーマイオニーは三人に言い聞かせるように言った。ミラは新しい科目リストに詳しく目を通したが、いまいちどれもピンと来なかったが、『魔法生物飼育学』は面白そうだと思い、印をつけた。
「僕、魔法薬やめたいな」
「それは無理」
ロンが憂鬱そうにハリーに言った。
「これまでの科目は全部続くんだ。そうじゃなきゃ僕は闇の魔術に対する防衛術を捨てるよ」
「とっても重要な科目じゃないの!」
と、ハーマイオニーが衝撃を受けたような声を出した。
「ロックハートの教え方じゃ、そうは言えないな。あの人からはピクシー要請を暴れさせること以外、何にも学んでないよ」
「言えてる。決闘クラブの時に、くねくねダンスをハリーに教えようとしていたし」
ロンは杖を持ってクネクネと体を揺らして、杖を落としてみせた。あまりにもロンのモノマネが上手なので、ミラは吹き出した。ハーマイオニーは「ちっとも面白くないわ」と顔を背けてしまった。
ネビルのところには、親戚中の魔法使いや魔女から手紙が届いた。どれもネビルにああしろこうしろと、勝手な意見ばかりが書かれた手紙で、ミラに聞きに来た時は「自分で考えたら」と、冷たくネビルの手紙を払い除けた。