第35章 クリスマスとポリジュース薬
「当然、クラッブとゴイルから一部分を取るのが一番だわ。マルフォイに一番近い関係だから、あの二人にだったらなんでも話すでしょうし。それと、マルフォイとやりとりしている最中に、本物のクラッブとゴイルが乱入するなんてことが絶対ないようにしておかなきゃ」
ハーマイオニーは二人に、ふっくらしたチョコレートケーキを二個渡した。
「簡単な眠り薬を仕込んでおいたわ、簡単だけど、とっても強力よ。これをあの二人が見つけるようにしておけばいいの。あの二人がどんなに意地汚いか、ご存知の通りだから、絶対食べるに決まってる。眠ったら、髪の毛を二、三本引っこ抜いて、それから二人を箒用の置物に隠すのよ」
ハリーとロンは大丈夫かなと顔を見合わせた。
「ハーマイオニー、そんな簡単に言うけど、そこらへんにあるケーキなんか食べるかな?」
ハリーは内心、失敗するんじゃないかと思った。
「大丈夫よ。こんなのに引っかかるのは、あの二人しかいないもの」
「わかった、わかったよ----でも、君たちのは?誰の髪の毛を引っこ抜くの?」」
「私のはもうあるの!」
と、ハーマイオニーはポケットから小瓶を取り出し、中に入っている一本の髪の毛を見せた。
「私はあのパーキンソンとかいう女の髪の毛を持ってたんだけど、たまたまフランス旅行に行くって自慢している話しを聞いて、今誰に化けるか考えてるところ。ホグワーツに帰ってきたなんて、怪しまれるに決まってる」
はぁ、とミラはため息をついた。
「だから、今残ってるスリザリンの生徒を気絶させて髪の毛を取ってくるつもり」
と、ミラは今からその辺を散歩してくるような言い方だった。
「それかスネイプ先生とかどう?危なくなったら呼び出せるし」
「僕たちの心臓が縮むからやめて…」