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【HP】怪鳥の子

第34章 決闘クラブと蛇


「色々あって忘れてたよ、ほら、あの後ずっと会えなかった時」
「あの時か…見てみたかったなぁ」
「いい蛇だったよ。その蛇がブラジルなんか一度も見たことがないって僕に話しかけてきて、僕は、そんなつもりはなかったのに、その蛇を逃してやったような結果になったんだ。僕が魔法使いだってわかる前だったけど----」
「大ニシキヘビが、君に一度もブラジルに行ったことがないって話したの?」

 と、ロンは力無く繰り返した。

「それにミラ、君もだ…なんでその蛇を拾ったの?」
「なんでって…怖がってた気がしたから…でも、今は大人しいし、何もしないよ」

 ミラは首に巻きついて大人しくしている蛇の頭を撫でた。ロンは顔を引き攣らせた。

「それがどうかしたの?ここにはそんなことができる人、掃いて捨てるほど居るだろう」
「それが、居ないんだ」

 と、ロンは顔を青くして言った。

「そんな能力は皿には持てないよ。ハリー、まずいよ」
「何がまずいんだい?」

 ハリーはかなり腹が立っている様子だった。

「僕は蛇にジャスティンに襲うなって言ってなきゃ、今頃噛まれてた」
「へぇ、君はそう言ってたんだ」
「どう言う意味?君たちあの場にいたし----僕の言うことを聞いたじゃないか----ミラもそうでしょ?」

 ハリーがミラを見ると、ミラは困惑した顔を見せた。

「僕たちは、君がパーセルタングを話すのは聞いた。つまり、『蛇語』だ。君が何て話してたか、他の人にはわかりゃしないんだよ。ジャスティンがパニックになったのもわかるな。君ったら、まるで蛇を唆しているような感じだった。あれにはゾッとしたよ」

 と、ロンが言った。

「僕が違う言葉を喋ったって?だけど僕、気が付かなかった----自分が話せることさえ知らなかったのに、どうしてそんな言葉が話せるんだい?」

 ロンはただ首を振った。ロンもハーマイオニーも、誰かが死んだかのような顔をしていて、ミラは怒りを募らせた。
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